SueMera’s 勉強部屋

ドイツ語勉強中(たまにイタリア語、ギリシャ語、ロシア語、韓国語?)

旅行:ギリシャ・ドデカニサ諸島巡り(2022年10月)後編

14日目:コス島からティロス島へ移動

朝5:20発のフェリーのため早起きして港へ歩いて向かった。コス島は一時難民のニュースがあったので早朝歩くのは治安的にどうかなと思ったけど、滞在中に難民らしき人は見かけなかったし、ホテルから港までは10分弱だし街頭は明るく、他にも港に向かって歩く人が何人かいたので全く問題なかった。

フェリーで3時間弱かけてティロス島に到着(11€)。もしかするとフルニ島以上に田舎かも(ただし島の中心地は港町ではないらしい)。近くに超観光地ロードス島があるけど、ここはマイナーな島。それでもAgios Panteleimonas修道院などいくつか見どころはある。

Agios Panteleimonas修道院へは日曜日に週1本のみ運行のバスがあるらしく、とりあえず日程を合わせるためにコス島に3泊してから日曜早朝に到着した。ただしティロス島公式HPにはアクセスは「車」としか書いてないし、私がネットで見た情報は古い上に「夏の間は日曜に修道院までの特別便がある」とあったので夏でないこの時期は期待してなかった。案の定、到着したあとバス停の時刻表を確認すると特別便はなかった。港近くの店の看板に週3日mini bus transfer serviceで修道院まで行けるとあったが、こちらも店員に確認するとすでにこの時期はサービス終了らしい。

ということで行きたかった修道院は無理だったけど、港の雰囲気といい宿の場所や内容といい、ここは気に入った! 宿は港から坂道を上ることは分かってたけど、オーナーが港で待っててくれた。でも本人は私が乗ってきたフェリーでこれからロードス島へ行くらしく(あとで聞いたところによると歯医者の予約があったらしい)、「部屋はもう入れるから。友達に案内させるから」とその辺のおっさん数人に声をかけ始めた。

やはりここも島内皆知り合いらしく、おっちゃんAが「俺がスクーターでスーツケース運んどいてやる」と荷物だけもって坂を上っていく。次におっちゃんBが「俺が車で宿まで送るよ(だったらスーツケースも一緒で良かったのでは)」といいだして、おっちゃんCに「お前んとこの車これだっけ? 借りるぞ」と車を借りて宿まで連れてってくれた。宿に付いたら「ドアに鍵が刺さってる部屋を勝手に使っていいよ」と言われた。さすがギリシャ島。この適当さが好きだ。

宿は坂の上にあり、店などがある港との上り下りが面倒だけど景色は最高。ベットルームに大きな窓があって、広々としたプライベートパティオの向こうには海と山が見える。オフシーズンというのもあって1泊28€。朝食付きで毎朝誰かが運んでくるらしい(ここも適当に説明された)。ちなみにここはstudioアパートなので広くてキッチンあり。設備は超古いけど、そのうち再訪して長期で滞在したいな。

この日は結局バスで遠出することもなく、買い物、次のフェリーチケット購入、港沿いを散歩、カフェでまったり、パティオで読み物をして過ごした。港と宿を何度か往復したけど、そのたびにタベルナやカフェでくつろいでるおっちゃんA, B, Cが手を振ってくれる。

ティロス島泊

 

15日目:ティロス島の中心地?へ行ってみる

ロードス島にいる宿のオーナーから「朝食用のパティオがあるから朝はそこ来て」とチャットで連絡が。宿中のパティオを見て周ったけどそれらしきものがない。というか誰も見かけない。10時前にもう一度うろうろしてみると、宿ではなく隣の敷地の小屋からおばさんが「こっちこっち!」と合図をしてくる。全然パティオではなく、物置+オフィスのような小屋が朝食の場所で、小屋の外にテーブルをセットしてくれてる。おばさんはいい人で、その場でオムレツ作ってくれたり、搾りたてのオレンジジュースなど手作りの朝食をいただく。

今日は中心地メガロホリオに行ってみることに。港付近のバス停まで坂を下る途中で、カフェにいた初日のおっちゃんAと挨拶と立ち話。バスに乗ったらおっちゃんBも乗ってきて、メガロホリオまで運転手ともう一人の乗客と4人でおしゃべり。本当は修道院に行きたかったけどバスがなかったというと、タクシーしか方法がないと言われた。メガロホリオでタクシー拾えるか聞いたら、「さっき港にいたから無理だよ」と。島唯一のタクシーらしく、港にいたならメガロホリオにはいないわな。この時乗ってたバスも島唯一のバス+運転手。おっちゃんBも元々アテネでタクシー運転手をしてたけど、リタイア後はこの島でゆっくり過ごしてるらしい。

 

到着したメガロホリオは全然想像と違ってた。中心地って地理的なことかな。中世カストロの丘の麓にある集落で、規模としては港の町の方が大きい。

次のバスが2時間後だけど10分で見終わってしまった。カフェらしきものも見当たらない。そのため時間潰しにカストロに登ってみることに。ただし、このカストロは人が登ることを想定してないと思う。一応サインが有ったので登り始めたけど完全に登山。登り道らしきものがあってないような感じ。足場がほぼなく、一歩間違えればほぼ崖。

登り続けて1時間後、大分近くまで来たけど、ここからはサンダルでは無理な感じ(ここまでサンダルで登ってきたアホ)。あまりにも危険なので上からの町の写真だけ撮って引き返した。そして下りは登りよりも危険だった(よくこんなところ登ってきたな)。

無事に麓の集落まで戻ったら次の時間のバスに乗車(もちろん同じ運転手)。そのまま先に進んで何か所か通ってから港まで戻る巡回ルートなので、ある意味ドライブになってよかったかも。足の悪いおばあちゃんが港で買い物してきたみたいで、運転手はおばあちゃん家の前でバスを停めて、玄関前まで荷物を運んであげてた。勝手知ったるって感じだったのでいつもやってるんだろうな。港に戻る数キロ前で下してもらって道別れの先にあるミクロホリオ(中世遺跡のあるゴースト村)にも行ってみようと思ったけどカストロ登山で足が痛かったのでやめておいた。修道院もそうだけど、やはりレンタカーかバイクがないと不便。

ティロス島泊

 

16日目:ティロス島からシミ島へ移動

ティロス島で最後の朝食。昨日の夜チェックインしたというイタリアからの旅行者2人組が今日はレンタカーを借りて色々周るとのことで色々聞いてきた。あちらは私と反対でロードス島➡シミ島➡ティロス島とその後も北に進む旅らしく、私もこれからシミ島に向かうので天気のことなど聞いた(ロードス島は嵐警報で停電まであったらしいけど、今後は晴れが続くみたい)。足がないためにティロス島では修道院を諦めたと言ったら、一緒にレンタカーで連れてってくれるとオファーをいただいたけど、私は次の移動のために昼前には宿に戻る必要があり、彼女たちも今日1日しかないので夕方まで宿に戻る予定がない。そのため残念だけどやはり修道院は次にもっと早い時期に来た時の持ち越しとなる。

朝食後しばらく時間があったので複数の天気予報サイトやフェリー検索サイトを見比べながら、今後のルートを考える。どのタイミングでアテネに戻るかというのもある。今後1週間は天気も良く直前で計画変更とか必要なさそうなので、値上がりする前の今、ロードス島からアテネの航空チケットをネットで予約(66.66€)。これでシミ島➡ロードス島➡カステロリゾ島➡ロードス島➡アテネで行けそう。本当はカルパトス島も考えたけどフェリーの便が悪いので諦めて次の機会にとっておく。

お昼のフェリーでシミ島へ移動(7.80€)。過去の旅行でのフェリー移動中何度かシミ島には寄港したことあったけど、上陸は初めて。シミ島はさすが観光島。上陸から一気に観光地!って感じ。相変わらず綺麗な港町でカラフルな建物は写真映えがする。観光客で賑わってたけど、ほぼ日帰り組なので午後4時ごろから一気に人気が少なくなった。

宿は港沿いで小さいけど小綺麗。ベランダからsea viewでいい感じ。シミ島は宿代が高く、今回の宿はこれまでの滞在地で一番高い。それでも運よくお手頃で好条件の宿が取れた。booking.comは前日予約が一番いいの見つかるな。

とりあえず日暮れまで港町をうろうろして写真撮りまくった。港町は何かジオラマみたいな景色だったので、思わずカメラの「ジオラマモード」でも撮影してみた。

シミ島泊

 

17日目:シミ島からロードス島へ移動

ロードス島へのフェリーは15:15発なので宿をチェックアウトして荷物を預けたあとは港以外のシミ島を見てみることに。昨日バスターミナルで島内2ルートあることを確認済。1つは35分かけて南下した先にあるもう一つの港Panormitis行きで1日3往復。もう一つは港の背後にある丘の上にある町ホリオで、ほぼ1時間おきに往復してる。

Panormitisは小さな港で見どころは港沿いのSt.Archangel Michael修道院くらい。10:30発で行って修道院見学後、12:00発で港に戻れば、13:00発の港からホリオ行バスに間に合う。ということで早速10:30発Panormitisに乗るためにバスターミナルへ。ところがチケット購入時に今日は戻り便は案内表の12:00ではなく13:00と言われた。これだとホリオ行のバスが14:00発になりホリオでの時間がなさそうだけど、少し遠出したかったので結局Panormitisまで行ってみることに。結果的にいいドライブになってよかった。崖っぷちを飛ばして走るバスからの眺めは良かった。

Panormitisについてみると港の景色はそれなりに綺麗だけど、やはり見どころは修道院しかない(というかそれ以外の建物がない)。


礼拝堂内部の壁画は素晴らしかったけど撮影禁止だった。

ネットで拾った礼拝堂内の写真

見学箇所は限られてる修道院のため、さすがに帰りのバス13:00まで時間を持て余す。取り合えず修道院内のパン屋?でスピニッチパイを購入して海を眺めながらお昼。iPadで読み物してるうちに13:00になって帰りのバスに乗車。滞在地のメイン港に13:35頃戻ってきた。ここで少し待って丘の上ホリオ行のバスに乗れば良かったのに、何を血迷ったか徒歩で登るルートを進む。急な坂や階段を休憩入れながらやっとの思いで丘の上のホリオに到着。

考古学博物館とAgios Athanasios教会だけ見て行こうとGPS片手に近い方の教会を目指すも極度の方向音痴を発揮。通りによっては一人分の肩幅しかない幅の狭い小道が迷路のようになってるし、GPSにない小道も沢山。

1時間迷路を迷った末に何故か遠い方の考古学博物館に到着。でもフェリーに間に合うように14:30には丘を下り始めると決めてたので、結局博物館には入らずに再びGPS片手に港へ降りる道を進む。でもやはり迷ってなぜかAgios Athanasios教会へ到着。

ここで港から教会まで登ってきた人が「ついてこい」と言ってくれたので無事迷わずに港まで戻ってこれた。この時すでに出航15分前でフェリーはもう到着してた。

港は湾の形になっており、到着時のフェリーは宿の反対側だったので上陸後少し歩いたけど、運よくこれから乗るフェリーは宿のある方側からの出航だった。急いで宿に荷物を取りに行って無事乗船、1時間半でロードス島へ到着(17€)。

ロードス島は2度目。相変わらず雰囲気抜群のオールドタウン。上陸してすぐに中世の壁が表面にどーん。

土地勘はあるので迷わずオールドタウンのすぐ北にある宿へ。というか一番条件いい宿選んだら前回ロードス島旅行したときの宿だったw 地図見てもしやとは思ってたけど、名前変わってbooking.comでもNEWとなってたからた確信がなかったけど到着して確信。この宿はアパート形式でバスターミナルのすぐ近くで、最高の条件。直前予約と諸々のディスカウントで破格の値段だった。

ロードス島泊

 

18日目:ロードス・タウン観光

今回の旅ではロードス島で観光できるのは1日のみ。前回ロードス・タウンに滞在したときはオールドタウン観光がメインだったので、今回はニュータウン側から歩き始めることに。まずは西側の海沿いを歩いてArchangel Michael Panormitis洞窟(シミ島Panormitisで修道院は訪問済み)。

洞窟への階段を上ったところで係員から「どっから来たのー?」とか話しかけられて洞窟入口の写真撮るの忘れてた。中の写真は撮れた。

今度は古代アクロポリスのサインに沿ってスミス山(緩めの坂)を上る。途中にも「ニンフの洞窟」など遺跡がちらほらと。

普通の道の至る所に色んな遺跡のサインがでてるのが凄い(一般の家の門前に円柱の一部があり「古代の家正面跡」とか、道路脇のごろごろした石の群れに「古代墓地」などのサインがある)。

アクロポリスではアポロン神殿、古代劇場、古代スタジアムなどがある。オールドタウンは中世の見どころ満載だけど、ニュータウンの方は古代の見どころが点在してるというoldとnewが逆になってる面白さ。

朝早めに出たためにお昼には古代アクロポリスも見終わった。そのまま歩いてオールドタウンへ。さすがにオールドタウンは保存完璧な中世の壁や建物尽くし。とりあえず有名どころをぱっぱっと周ったけど、今回は騎士団長の宮殿や考古学博物館には入らなかった。

オールドタウンを西側から東側へ突き抜けて朝とは反対側の東側の海沿いを北に歩くとヨットハーバー入口にある有名な「2頭の鹿の像」。世界の7不思議の1つである「ロードス島の巨象」(NYの自由の女神サイズらしい)がここに跨ってた印としてある。

ニュータウンをぶらぶら歩いてて見つけた旅行代理店で明日のカステロリゾ島行きフェリーチケット購入(21€)。結構歩いて足が疲れたので夕飯はtake awayにして宿のバルコニーでドイツ語勉強して過ごした。

ロードス島泊

 

19日目:ロードス島からカステロリゾ島へ移動

しばらくいい天気が続くのでギリシャ最東部の島カステロリゾへ行くことに。地理的にほぼトルコなので「えっ、こんなところにギリシャの島あったの?」って感じになる。実際、トルコ沿岸から僅か3kmなので、観光客のほとんどはトルコからの日帰り。一番の見どころは「青の洞窟」。元々この島へは「青の洞窟」目的でいつか絶対行こうと思ってたけど、運よく今回の旅で訪れることができた。

朝9時にロードス島の宿をチェックアウト。行きのフェリーは大型フェリーBlue Startなので、ロードス・タウンで一番大きな港、コーマーシャルハーバーへ。近くはないけど何とか歩いて余裕をもって到着。10:00出航で4時間弱かけて他のギリシャ島からえらく離れたところにあるカステロリゾ島へ到着。港に到着した感じはカラフルな建物が並んでて小さなシミ島って感じだけど、よりローカル色強いかな。

港で出迎えてくれたオーナーの話では、この時期にしては観光客多めらしい。この島の宿は選択肢が少ない上にどこも高め。運よくレヴューのすごく良いアパートがディスカウントで2泊分取れた。泊まったアパートは常に猫がキッチンの窓から覗いてきて和むというおまけ付き。

島は歩いて周れるとのことなので早速散歩。何この島めっちゃ綺麗~!海綺麗~!宿がすでに坂の上にあるので、あと少し登ればカストロに着く。そんなに高度はないけど、登って下を見ると絶景。

いろんな道がコネクトしてるので、1か所尋ねたら戻るために道を引き返す必要なし。迷うほど迷路でもないので当てもなく散歩できる。個人的にはこれまで訪れたギリシャ島でも上位に位置する美しさで気に入った。

ただしこの島の住人はなんだかな。嫌アジアなのか、アジア人が珍しいのかジロジロ見てくるくせに無視される。タベルナ通りの呼び込み、スーパーの店員など他の欧州人観光客にはフレンドリーにすごく話しかけてるのに、私にはギリシャ語で話しかけても挨拶も返してくれない人か多い。多分アジア人が来たのはコロナ後初だろうから、まだ良くないイメージ持たれてるのかな。

カステロリゾ島泊

 

20日目:念願の「青の洞窟」へ

天気予報に反して昨日日暮れに雨雲が覆ってきたので嫌な予感してたけど、朝には再び晴天に。アパートのドアを開けたら猫だけじゃなく、ヤギもいた。

宿のオーナーに「青の洞窟」は絶対午前中に行くように言われてたので、9時ごろ宿を出てまた散歩ついでに港まで適当にいろんな道を進んでみる。10時前くらいには「青の洞窟」に乗れるボートがちらほらと出てきたので乗ってみた(10€)。

念願の「青の洞窟」。洞窟までのボート上は水しぶきがすごくて結構濡れるけど、いい景色で楽しめた。洞窟への入口は小さく、高さも全然ないので入る瞬間はボートの底に這いつくばる。すれすれの高さでボートが洞窟に入ると、中は想像通りの「青」だった。これは事前に知らない方が感動するな(自分はネットで写真よく見てたので「想像通り」って感じだった)。洞窟内の水は暖かく少しの間泳がせてくれる。

「青の洞窟」のあとは再び島内を当てもなく散歩。晴天なので洞窟で濡れた体はすぐに乾いた。昨日行ったカストロの近くにある考古学博物館や小さいけどリシア式墓も見れる。

島内で人が住んでる箇所は限られてるので、上り下りはあるけどほとんど周ることができる。メインではない別の港にある小さなビーチで昼寝したり、iPadで読み物したりリラックスして過ごせた。修道院まで45分という山道もあり、一旦宿で休憩して行くつもりが、すぐ夕方になったので結局やめといた(あとで調べたらこの日は修道院は閉まったので止めといて良かった)。

カステロリゾ島泊

 

21日目:ロードス島に戻る

ロードス島へ戻るフェリーは13:00発なので、「青の洞窟」にもう一度行こうかと迷ったけど、結局は朝の散歩後は宿のドア前にあるパティオで過ごした。この日、ロードス島へはSaos Ferriesというフェリーしかない。5時間もかかるけどチケットは安い(15€)。船内ではiPadで読書したら割とすぐに到着。50分遅れで出航したので、ロードス島のホテルに歩いて到着したときはすでに19:30近く。明日飛行機に乗るためのトランジットステイなので、バスターミナル近くの超格安ホテルを選んだけど普通に悪くないホテルだった。

ロードス島泊

 

22日目:アテネ到着して、ペロポネソス半島へ

トルコに近いドデカニサ諸島だけでなく、しばらくギリシャ本土も晴天が続くよう。去年のリベンジで古代ミケーネへ行くか(何度か行ったことあるけど、去年も行くつもりがナフプリオからの直バスが雨でキャンセルになった。去年の旅7日目参照)、晴天のメテオラを訪ねるか(前回は曇りで霧が多く出てた)考えた結局、アテネからの移動時間が短い方のミケーネに行くことに。今回は古代ミケーネのあるミキネス村に1泊して翌日じっくり遺跡見物することに。

ロードス・タウンのバスターミナルから7:20発の空港行バスに乗り、8:55発飛行機で1時間後アテネに到着。空港から出てるキフィソウ・バスターミナル(別名バスターミナルA)行きバスX93に乗って移動。ちなみにアテネの2つの長距離バスターミナルは市内からの移動が面倒だけど、どうやら別の場所に新しいバスターミナルができるらしく、そうなれば市内やピレウス港との移動がメトロで超シンプルに。このターミナル1か所ですべての長距離バスが出るらしい(例えばペロポネソス半島からバスターミナルAに到着した後、次に北部の町に行きたいときバスターミナルBまで移動する必要がなくなる)。来年着工で2025年オープン予定らしいけど、ギリシャなので完成まで10年かかっても驚きではない。

キフィソウ・バスターミナルには11:30に到着して、12:30発ナフプリオ行バスに乗り、途中で古代ミケーネに近い村フィヒティで下車(10.30€)。遺跡群は現代の村ミキネスから1キロほど坂を上ったところにあるが、アテネからの長距離バスはミキネス村を通過しないため、付近の村フィヒティで降りてタクシーか2.5km歩く必要がある。ロードス島では同じく2.5kmほど港から宿へスーツケースと共に歩いたので大したことないと思って歩くことにしたら結構遠かった。しかも暑い! へとへとになって宿に到着。

今回の宿は前からチェックしてたところで、マウンテンビューの部屋を希望してたけど前日にミケーネ行きを決めたのでガーデンビューしか空いてなかった。それでも景色はいいし、山の中にあるので自然に囲まれていて、何より夜は静か。部屋のバルコニーからはアルゴス・ラリッサ城が遠くに見える

チェックイン後はミキネス村を散歩。家や店のある箇所はとても小さいけど、その付近の山道を景色を楽しみながら日が暮れるまで散歩できた。途中でオリーブ収穫も見学。

ミキネス泊

 

23日目:古代ミケーネ、リベンジのはずが悲劇

昨夜ネットでこの辺のことや明日の移動を調べてたらコスタスというローカルの個人タクシーがよく出てきて非常に評判よかった。ミケーネとナフプリオ間を良心的な値段で乗せてくれるとのことなので問い合わせてみると24€と思ったより全然安い! よって古代ミケーネ見学後の13:30に宿に迎えに来てもらうことに。

まずは宿で朝食。この旅行で最高の朝食(6€)。ここは予約すればディナーもとれるらしい。朝食後、宿のスタッフが古代ミケーネ入口まで車で乗せてってくれた。ナフプリオからのバスだと帰りのバスの時間に合わせて見学時間は1時間半しかない。今日は時間があるのですべて隅々まで見てやるーと意気込んでチケット購入(12€)。

まずは城壁外の「円形墓地B」や「Clytemnestraの墓」などじっくり見て周る。この辺はこれまでの訪問では時間の都合で遠目から見るだけだったのでテンション上がる。

そしていよいよライオン・ゲート。ゲートを通ったら右手に「円形墓地A」。大学で結構詳しくやったところなので何度来ても楽しめる。しかも過去数回の訪問ではサークル付近には近寄れなかったのに今回は行けようになってた! これはテンション上がる。

「円形墓地A」を通り越してそのまま坂をくねくね上り続けると王宮に着く。これまで時間の都合で諦めてた城壁奥にある「貯水池」も見れることにワクワク。学生時代に「なぜ貯水池が作られたのか」などを学んでこの時代に特に興味を持った。王宮跡まで登ったあとも「貯水池」はまだまだ先にある。

...が、「円形墓地A」を通り過ぎたら辺で異変が。この時気温は29℃で直射日光当たりまくり。日光アレルギーは薬飲んでたけど何か気分悪い。こまめに水飲んではいたけど熱にやられたよう。冷や汗かいて手足がしびれてきた。脱水症状なのかフラフラするけど「ぜったい貯水池行くのだー」とまずは王宮跡まで登る。この辺ですでに少し歩いたら座ってしばらく休むという感じ。さすがに「これはいよいよヤバイかも」となる。その上腹痛までしてきた。本来なら「ここにメガロンがあってー」とテンション上がるところだけど、もう王宮跡の構図とかもどうでもよくなってきて限界。泣く泣くこの先にある「貯水池」は諦めて、何とかライオン・ゲートと遺跡群入口の間にある博物館前まで戻ってきた。ここで少し休んでから博物館行って、歩いて宿に戻る途中で「アトレウスの宝庫」に寄ることに。

...が、どんどん気分が悪くなる。お腹も痛い。少しでも動いたら何かが起きる予感。そこで博物館前のベンチで30分近く微動だもせず時折波のように襲ってくる激しい吐き気と腹痛に耐える。ペットボトルの水も空になり、もう博物館どころじゃない。何とかふらふらと遺跡入口を出たところまで戻ってきた。出たところにタクシー乗り場のベンチがあったので、ここで再び30分ほど休む。もうこれ以上は無理となり、宿に電話して迎えに来てもらうことに。

待ってる間、タクシー運転手同士が会話してたんだけど、その内の1人が電話に出て観光客らしい人と英語で話し始めた。「サントリー二はいい島だよ。でもバスの便が悪いからレンタカーをお勧めするよ。1日35€くらいだから」などなぜか遠いエーゲ海の島の情報を提供してた。電話を切ってすぐに又タクシー運転手同士で会話始めたんだけど、「今の日本人観光客だよ」「この時期に日本人だと?」と話してたので、よほど「横にいる私も日本人でっせ」と伝えたかったけど病人過ぎて何も言えず。もしかすると付近に日本人観光客がいて、これからサントリー二島行きを考えてるところだったりして。こちらのタクシー運転手はツアーもやってる人多いから、担当した日本人観光客に情報提供したのかな。

スタッフが親切に迎えに来てくれて宿まで戻ってきた。レセプション前のソファーで涼んだり、トイレ行ったり、水飲んだりしてたら戻って10分もしないうちに回復!何だったんだ結局。もう一度戻って「貯水池」「博物館」とか行き直したいくらいだったけど、予約したタクシーの時間が30分後に迫ってたので無理だった。いつかリベンジし直さなきゃ。。。

コスタスのタクシーで30分ほどでナフプリオ着(いい人だったので25€でお釣りは断った)。ここでもまた去年のリベンジで、ナフプリオからトロ行きのバスに乗ることに(前回は乗り遅れて、次のバス待たずに滞在地のアルゴスに引き返した。去年の旅7日目参照)。去年の経験からバス乗り場もわかるしスムーズに14:30発のトロ行きに乗車。バスは移動中に集金係がくるスタイル(1.60€)。30分ほどでトロに到着。

去年ネットの写真見て行こうと思ったのだけど、実際来てみると写真のようなオシャレでカラフルな感じじゃ全然なかったw(というかあの写真はトロではなかった可能性大)。 それでも宿代は超安いし、シーフロントの部屋なので満足。ここはナフプリオから日帰りで観光に来るより、毎日泳ぐだけのリラックス目的で数日滞在するところかな。タベルナも結構あるので滞在しやすいかも。

トロは午後に到着して海岸や村を散歩したらもう日が暮れた。明日昼前にナフプリオに戻るので「来ただけ」って感じだったけど、まぁ去年のリベンジができて良かった。時期的なものなのか、やたらとドイツ語圏からの家族やグループが多くて、この辺は英語よりドイツ語をよく聞いたような気がする。

トロ泊

 

24日目:旅の最終地、アテネへ

今回のアテネの宿もレセプションなしのアパート型なので、早めのチェックインも無理だし、チェックインまでの時間に荷物を預けておくこともできない。そのためチェックインの15:00以降にアテネに到着するように移動することに。

トロからナフプリオは10:50のバス。ただしトロにはバスターミナルはなく、町をグルっと巡回してナフプリオに行く。その間いくつかバス停はあるけどすべて10:50発になってる。要はトロのどこかで10:50発でここからトロ内を巡回してナフプリオに行く。自分が待ってたバス停には11:00頃バスがやってきた(1.60€)。11:30頃ナフプリオのバスターミナルに到着、そして12:30発アテネ行きバスチケットを購入(13.10€)。

ナフプリオはバスの乗り換えのみだけど、少し時間があったので、散歩がてら海が見えるところまで歩いてみる。毎回ナフプリオに来るとスタンプ代わりに「ブルジイ島」の写真を撮る。

相変わらず綺麗な町だし、観光着も結構いたな。ナフプリオにてこの旅初めてアジア人観光客を数名見かけた。すぐに時間が来てアテネ行きバスに乗車。

バスは3時間かけてアテネのキフィソウ・バスターミナル(別名バスターミナルA)に到着。このバスターミナルは慣れれば市内まで簡単に行ける。ターミナル内の51番バスの乗り場にあるブースでシングルチケット購入(1.20€)。バスはすぐに来た。51番に乗車したら停留所10個ほど過ぎたあとの停留所St. Metaxourgeioで下車(注:その1つ前の停留所もほぼ同じ名前のMetaxourgeioだけどこれではなく、次のSt. Metaxourgeioで降りるとよい)。St. Metaxourgeioはメトロ駅Metaxourgeio入口前なのですぐにメトロM2番線に乗れる。宿の最寄り駅シンダグマはメトロM2で3つ目のストップ。宿へはシンダグマ駅から歩いて5分ほど。16:00過ぎに付近まで到着。

建物前に着いたら宿のオーナーに電話してリモートで入れてもらえることになってたけど、入口が分かりにくかったので早速電話。電話口で建物の入り口まで案内してもらって、リモートでロック解除して無事部屋へチェックイン。部屋に入れば室内に置いてあったカードを使って今後は建物や部屋に自由に出入りできる。

アテネはいつものように軽く街歩きとスーパーで水など買い物して早々に部屋に戻ってきた。部屋は広くはないけど綺麗だしキッチンあり。小さいけどちゃんとしたデスクがあり、ラップトップでの作業が楽なのが助かった。

アテネ泊

 

25日目:アテネ郊外のエレフシア遺跡、そしてケラミコス遺跡

朝少しゆっくりしてから宿を出て、グーグルマップの情報を使って古代エレフシア遺跡へ。どうやら行き方は去年行った世界遺産ダフニ修道院と同じらしい。

宿最寄りのメトロ駅はシンダグマだけど、散歩がてらに次のモナストラキ駅まで歩いて到着。去年と同じように90分有効シングルチケットを往復用に2枚購入(2.40€)。メトロM3番線(パブリックシアター行)に乗車して、Agia Marina駅で下車。駅前にあるバス停から876番バスに乗り換える。このバスはAgia Marina発着なので駅前どちらの道路側から乗っても片方が1ブロックほど巡回して結局同じ方向へ進む。

去年のダフニ修道院と全く同じルートだけど、今回はダフニ修道院を通り過ぎたあともしばらく乗り続ける。結構な距離まで行くけど同じバス会社なのでシングルチケットでOK。バスで40分ほどかけたところにある1st Mourikiで下車。ここから遺跡までは近い。GPSを頼りに歩くことになるけど、相変わらずの方向音痴で逆に進んだりで軌道修正しながらなんとか到着。

さっそく遺跡へのチケットを購入(4€)。エレフシアは古代では重要な聖地。ミケーネ時代から古典時代、ローマ時代、ビザンティン時代、ポスト・ビザンティンでも使われていたらしい。古代ギリシャの秘儀といえばディオニソスがとくに有名だけど、ここは豊穣の女神デメテルの秘儀が行われていたらしい。

遺跡はまぁまぁの広さあるけど補修作業中で部分公開だった。それでもオープンスペースなので入れない箇所も離れたところからちゃんと見ることができる。すでにグーグルマップ情報にあった通り博物館は閉鎖中だったけど、遺跡をじっくり見て周ることができて満足。初めて訪問したけど思ったよりローマ色濃かったかな。

帰りのバス停は遺跡により近い場所にあるSt. Eleusinaから。どちらの停留所も一方通行の通りにあるため行きと帰りは別の停留所になる。再び876番バスに乗車して、メトロ駅Agia Marinaへ戻り、メトロM3番線(空港行)に乗車。モナストラキ駅まで戻らずに1つ手前のケラミコス駅で下車。今度はここから再びGPS頼りに10分ほど歩いてケラミコス遺跡へ。 


ケラミコス遺跡
でチケット購入(8€)。こちらもグーグルマップ情報の通り、博物館は閉鎖中だった。こればかりは運なので仕方ない。ケラミコス(Kerameikos)はセラミック (ceramic)の語源になったところで、元々は壺職人や壺絵師が多く住んでおり、Attic壺の製造が盛んな場所だった。ただし川沿いにあり水がよく溢れたため、人が住むには適しておらず、その内に古代アテネの重要な墓地として使われるようになったらしい。そのため遺跡内を歩いていると至る所に墓標彫刻がある。

水場の名残か遺跡内にはやたらと亀が歩いている。当時の亀の子孫だったら何か感慨深いな。また、ケラミコス遺跡からはアクロポリスがよく見えるので、ここから見上げるパルテノン神殿も綺麗。

ケラミコス遺跡訪問後は歩いてプラカ方面へ。途中、古代アゴラやストアの傍を眺めるだけで通過。モナストラキ駅まで戻ってきたら傍のハドリアヌスの図書館も眺めて通過。今日1日では周りきれないため共通チケットは購入しなかった。そのため敷地外から眺めるだけで中には入らない。

本当はスニオン岬にも行こうか迷ったけど宿でゆっくりすることに。夕食をテイクアウトして宿でNetflix見ながら荷造り。今回の旅行もあっという間に終わったなー。実は明日はギリシャ祝日で遺跡・博物館が全て無料になる。本当はこの日までアテネにいようか迷ったけど、結局は航空券の安い明日のチケットを購入したため明日帰国。

アテネ泊

 

26日目:帰国

朝8時に宿を出て、いつも通りにシンダグマ広場出発の空港バスX95に乗るつもりが祝日のため色々変更があった。まずシンダグマ広場は式典か何かのために制服を着た人が沢山いて今日はここからバスは出ないらしい。チケット売り場のキオスクの人が「メトロで少し離れたところまで行かないとX95には乗れないので、バスよりもメトロで直接空港まで行ったほうがいい」と勧めてくれた。ただしシンダグマ駅のメトロ入口も閉鎖中。よってモナストラキ駅まで歩いて行き、ここからメトロで空港に行くことに。

モナストラキ駅にてメトロの空港行きチケットを購入(9€)。プラットホームまで到着はしたけど掲示板によると次の空港行きは35分後。祝日と分かってたので何となく予感がして早目に宿をチェックアウトしておいて良かった。その後、無事にメトロに乗って空港には1時間前に到着。オンラインチェックイン済みだったのですぐにゲートを通過して免税品店を覗く余裕もあった。その後は予定通り出国、そして帰国。

もう次のギリシャ旅行が待ち遠しい。次はどこ行こうかな。

 

 

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