SueMera’s 勉強部屋

ドイツ語勉強中(たまにイタリア語、ギリシャ語、ロシア語、韓国語?)

旅行:ポルトガル中部(2023年2月)

2023年最初の旅行は4年半ぶりのポルトガル。前回日帰りツアーでちょこっとしか訪れることができなかった中部のみを現地5泊で旅することに。中部は移動の便が悪いイメージあったけど、良く調べると鉄道やFlixやredeやtejoなど長距離バスで各方面行けることが判明。ただし便の組み合わせがなかなか難しく前もって要計画。

計画したルートは、コインブラ泊⇨トマール(移動中立ち寄るだけ)⇨バターリャ泊⇨アルコバサ(移動中立ち寄るだけ)⇨ナザレ泊

コインブラの目的は近郊のコニンブリガ遺跡、トマール・バターリャ・アルコバサの目的は各々修道院(世界遺産)、ナザレの目的は海の景色。

ところが! 移動が確定してから宿を決めるいつものパターンではなく、前もって宿まで予約してしまったのでストライキの影響をもろに受けて予定通りにいかなかった。

以下、自分の記録用

 

1日目:リズボン空港到着⇨コインブラへ移動

本当は早朝着の便を考えてたけど、仕事の都合で午後着の便に乗るしかなかった。リズボン空港からメトロのみ使えるカードに5€チャージ(3回分)して、メトロから数駅で到着するオリエンテ駅のバスターミナルへ。最初のバスFlixは直前だと値段が跳ね上がるので空港到着予定時間から少し余裕を持たせた時間のバスチケットをアプリで数週間前に購入済み(4.99€)。空港からバスターミナルは10分ほどだけど、飛行機が1時間遅れて到着した上、メトロのチケット発券機が混んでて焦った。なんとか無事にコインブラ行きバス出発15分まえにバスターミナルへ到着。

バスターミナルは色々なバス会社が入ってるくせに何の表示もなく時間表や案内板もなし。自分が利用するFlixバスがよく停車するプラットホームに目星をつけてバスを待つ。各バスには番号があるので迷いはしなかった。自分が乗る1001番も無事到着して乗り込んだ。

最初の目的地コインブラには2時間半で到着。宿はバスターミナルから20分ほど歩いて20:00過ぎに到着。次の目的地は早朝鉄道移動のため駅から徒歩3分ほどの格安宿。超狭いけど安くて清潔、部屋の窓からは丘の上でライトアップされた大学(世界遺産)がよく見える。


コインブラ泊

 

2日目:コニンブリガ遺跡へ

コインブラはポルトガル第3の都市。丘の上の大学とその付近は世界遺産になっている。でもまずは一番の目的である近郊のコニンブリガ遺跡へ。ローマ時代の住宅地跡。ポンペイほどではないが当時のモザイク床や館跡が残る遺跡。コインブラからはバスで40分ほどだが便が悪く、コインブラからは1日2便、戻りは1便しかない。

滞在地がコインブラで、これから行く郊外がコニンブリガと名前がややこしい。

最近のネット情報を元に、行きの午前便は9:30頃とみて駅前に行ってみる。ここでもバス乗り場が分からず駅正面から見えるバス停いくつかチェックしてみたけどコニンブリガ行きは見つからなかった。バス会社はtransdevとネットにあったので駅前をウロウロしてみると、駅前から数分川沿いを歩いたところにtransdevのバスが2台停車しており運転手が川沿いで喋ってた。運転手に聞いてみるはコニンブリガ行きバスはもう少し先のバス停とのこと。指さされたバス停に行ってみると全く何の表示も時間表もなし。おばあちゃんが一人バスを待ってたので自分も待つことに。すると9:30頃transdev社バスが到着。バスの行き先表示はまだ到着地である「Coimbra(コインブラ)」だったので、運転手に「コニンブリガ行きますか」と質問すると、さっきのおばあちゃんが綺麗な英語で「コニンブリガ遺跡にも行くわよ」と教えてくれた。今回ポルトガル入って空港の係員、バスの運転手、宿のオーナーは皆あまり英語ができなかったので、このおぼあちゃんの英語にはびっくりしたw

バスは片道2.75€。到着後運転手に帰りのバスの時間を聞くと、13:20と書かれた紙切れを無言で見せてきた(観光客によく聞かれるので常にこの紙切れ用意してる模様)。コニンブリガ遺跡は小規模なのでここで帰りのバスまで3時間強は長すぎるかな。その分コインブラ市内の観光時間が削られるなと思ったけど仕方がない。

チケットを購入(4.50€)して早速遺跡見学。時間はあるので2時間じーっくり見て周る。復元が過ぎる箇所もあるけど十分楽しめた。灰に埋もれてたポンペイとは違い壁画はほぼ残ってないけど、壁にうっすら当時の色が残ってる箇所もあって感動する。さすがにモザイク床は見ごたえ十分。

次に美術館を見学したあとは隣接のレストランで昼食。あっという間に時間がきて昼食を中断してバス乗り場へ。バスは13:25まで待って出発したので、行きの運転手は念のために5分前の時間を教えてるらしい。

コインブラまで戻ってきたらまずは駅から数分のサンタ・クルス修道院へ。ポルトガルの修道院は教会部分は無料で、修道院を見学するときに入場料を払う。教会は派手さはないけど両側はアズレージョで飾られている。

教会内から続く修道院入口でチケットを購入(2.50€)すると見学ルートを丁寧に教えてくれる。あまり大きくない修道院で見学部屋は番号表示があるのでルートの順序通りに周れる。レリックが沢山あった。

見学を終えたら丘の上へのエレベーター乗り場まで歩く。ここでチケットを購入(1.70€)してエレベーターを呼ぶ。エレベーターは2段階になっており、中間点で降りて少し歩いて次のエレベーターに乗り換える。オペレーターが一人付いていて彼が一緒に移動して両方のエレベーターを操作してくれる。たまたま乗り合わせた人が(丘の上のレストランに出勤するところらしい)、「エレベーター降りたら振り返って見下ろした景色が綺麗だよ」と教えてくれた。

丘の上まで来たら一番近い新カテドラルへ(寄付1€)。16世紀の日本人の墓があるらしいのは後で知った。そして大学敷地内まできたけど有名なジョアニア図書館は17:00に見学終了らく、見学時間は指定されるらしい。この時点であと1時間ほどしかなく、図書館か美術館か迷った末、国立マシャード・デ・カストロ美術館へ(6€)。

美術館見学ルートは地下のローマ遺跡(地下堂)から始まる。地下は迷いそうで矢印がないので方向音痴の自分はできるだけ出入口への戻り方が分かる範囲で見て周った。地上に戻ったら見学ルートをその場の係員がその都度教えてくれて親切。

美術館を出でしばらく周辺をぶらぶら。歩いて丘から降りる途中にある旧カテドラルも見学。冬なので日はもう暮れている。

明日はバターリャ泊。朝7:30発電車と乗り継ぎありの3時間移動でトマールに立ち寄ってキリスト修道院を見学予定。トマールからは12:45発のtejo社バスで`バターリャへ移動予定。ポルトガル鉄道のアプリで事前にチェックしてたけど、この日アプリを再び見ると「電車はありません」と表示される。事前にはなかった現象なので宿に戻る前に駅のカウンターで聞いてみた。すると明日はストライキでトマール行はないらしい! この旅で電車利用はここだけなのに、なんでピンポイントで明日ストライキなんだ。

コインブラからトマールへの移動は鉄道しかない。どこかを経由してバス移動できないか色々調べてみたけど便が少ないのでトマールによってバターリャ泊は難しい。今回すでにバターリャの宿は予約済みでもう直前なので無料キャンセル不可。ということでトマールを諦めて直接バターリャ入りすることに。ちなみにバターリャかナザレ滞在中にトマールを訪問する可能性も考えたけど、なぜかトマールからこれらの町へバスはあるのにトマールへのバスはなかった。なのでトマールへ行くことは不可能。

コインブラ泊

 

3日目:バターリャ再訪

鉄道移動を考慮してせっかく駅近くの宿にしたけど、20分歩いてバスターミナルへ移動。バターリャ行きのバスはrede社アプリで昨晩チケット購入しておいた(13.50€)。9:30発のバスでレイリア乗り換えで11:15バターリャ着。バスを降りて数分歩くとすぐに教会が見えてくる。

旅行前の計画時、バターリャでは教会の景色がよく見える宿にしようか迷ったけど、当時はトマール訪問も予定してたので実際のバターリャ滞在はトランジット並みと見て、そこよりも20€安い宿を手配済みだった。結局予定より早く到着したわけだけど15:00にならないと部屋のロックが解除されない仕組みだったので、チェックイン前にバターリャ修道院を見学することに。

荷物は多くないのでそのままバターリャ教会と修道院へ。前回の旅行では日帰りツアーにてオビドス⇨ナザレ⇨アルコバサ⇨バターリャ⇨ファティマと中部を周ったが、アルコバサとバターリャは教会のみだった。今回はバターリャ泊なので修道院もじっくり見学(6€)。良かったけど大部分が修繕工事中で布で覆われてた。結構不運が重なるな。

バターリャ泊

 

4日目:ナザレ移動中にアルコバサへ立ち寄るが。。。

この日はバターリャからナザレへバス移動。tejo社のバスはmoov-uというアプリでチケット購入できるらしいが、登録にポルトガル在住者でないとない情報が必須なので旅行者は時間表と値段確認にしか使えない。アプリで確認して11:47バターリャ発アルコバサ行き3.60€、14:45アルコバサ発ナザレ行2.50€を利用することに。

バターリャは小さな町でバスターミナルというものがない。ただし長距離が発着する停留所は1つしかないので場所は分かる。でもバス停裏の建物は無関係らしく付近にチケットオフィスがない。ネットで調べると5分ほど歩いたところにあるカフェFrazãoで長距離バスチケットを購入できるらしい。バターリャ修道院横には立派な案内所があったので、念のためにこちらで確認するとアルコバサ行なら運転手から直接チケットを購入するように言われた。

朝は時間あったので、もう一度バターリャ教会を見て、教会前のカフェで朝のコーヒータイム。そして付近の美術館訪問(2.50€)。小規模だけど綺麗でオーガナイズされている。古生物時代から現代まで展示なので各時代の展示数は少ないが、触ってもOKな展示物もあり(他の美術館では触れないような化石や大理石碑銘など)。センサーで反応する最新オーディオガイドを無料で貸してもらえる。

チェックアウト後はバターリャのバス停に移動。moov-uアプリではRodoviariaという名のバスらしいけど、tejoのサイトやアプリでも表示されるので同じ系列会社かな。バス停には相変わらず何の表示もないので長距離バスが停車するたびに運転手に「アルコバサ行きますか」と聞く必要がある。目的のバスは12:00になっても来ない。今度はtejo社の市バスのようなものが来た。長距離っぽくないから違うだろうと思いつつ聞いてみると、運転手は英語は分からないようだが「アルコバサ」に反応して「乗れ」とジェスチャーしてきた。乗車してチケットを購入すると2.05€とアプリの表示よりも安い。40分ほどの距離なのでもしかしてローカルバスでも行けるのかと思いそのまま運転手を信じて乗車。

ところが運転手は数分後にバスを停車して私を含めた何人かの乗客にポルトガル語で何か言ってきた。他の乗客を見ていると、どうやら「後ろのバスに乗り換えろ」ということらしい。すぐ後ろについて来てたバスを見るとアプリでチェックしといたRodoviaria社のアルコバサ行きだった。これならさっきの停留所であと数分待ってれば最初からこのバスに乗れたのに。しかもこのバスに乗ったら再び料金取られた3.00€(元の値段は3.60€なので最初のバスで60セント分の距離進んだようだ)。最初のtejoバスは地味なぼったくりかよ。

30分ほどで無事にアルコバサ到着。ここから歩いて7分ほどでアルコバサ教会・修道院へ。ところが修道院の入口は「本日ストライキ」と表示が。またしてもピンポイントでこの日のみストライキ。係員に聞くと明日なら朝9時から開いてるとな。ということでアルコバサは明日ナザレからまた来ることに。

予定が狂ったので1本前のバスでアルコバサからナザレへ移動。アルコバサのバスターミナルは非常にわかりやすく利用しやすい。アルコバサとナザレ間は約1時間ごとにバスが往復するので便利。ナザレ行きチケット購入後(2.50€)、案内板通り3番前で待つ。直前に出発が4番からに変更とのアナウンスがポルトガル語であったけど、「ナザレ」と「4番」は聞き取れたのでなんとか問題なく乗車できた。

ナザレでの2泊は海の見えるアパートを予約。早く着くことを連絡すると到着後電話してくれればすぐにカギを開けるといってくれた。最終日は念のためにリズボン泊にしようか迷ったけど、ナザレ2泊で大正解。古いアパートだけど大窓で景色最高!!

昼過ぎにはナザレ着だったので海岸を散歩したあとは崖上のシテォオ地区へ。前回のナザレ訪問ではツアー中の昼休憩程度だったので崖上には行けなかった。往復4.00€のケーブルカーで一気に崖上へ。

ここから見下ろす景色は最高。滞在するプライア地区の景色も、逆側のサーファー聖地の景色もいい! 冬のナザレは大波で有名なので、サーファーでもないけどちょっと期待してけど前回訪問時と同じような静かな波(ナザレ比)だった。

ちなみに去年の今頃は記録的な大波だったらしい。ネットにも沢山上がってるけど怖!こんなところで波乗りとか意味わからん。

ネットから拾った

自分が行ったときは穏やかだったけど普通の海岸とは違って波打ち際が激しい。サーファーはほぼいなかった。それにしても2月でもポルトガルは日中ぽかぽか(ただし朝晩はまだ肌寒い)。ナザレでは日光アレルギーが出て薬局で抗ヒスタミン薬を購入。まさかこの時期に買うことになるとは。

ナザレの日の入りは美しかった。滞在のアパートからこんなサンセットを見れるなんて最高。この日は晴天だったので太陽が海に消える様をじっくり見れた。

ナザレ泊

 

5日目:アルコバサ修道院

ナザレからアルコバサへ再びバスで訪問(往復5€)。前日教会は見てたけど今度はちゃんと修道院も見学できた。教会内から修道院へのチケット購入をするバターリャと違い、こちらはチケット購入(6€)も修道院への入口も教会の外からになる。この修道院も非常にオーガナイズされていて見学ルートが明確で合理的に見学できる。

バターリャ修道院が修復中ですべて見れなかったのかもしれないけど、こちらはキッチンやドミトリーなど生活を垣間見れる空間が沢山あって良かった。面白いのはドミトリーにから教会内部が見れる箇所があったところ(なんかのぞき窓みたい)。

ルート通りに進むと一旦教会内部に出る。昨日も見たけどまた見学。アルコバサは近くに小川があるからか教会内部は少しジメジメしていて、内部の柱や壁にもカビらしきものがある。

教会内部を見終えたら入ってきた所とは別の入口から再び修道院見学の続きとなる。今度は短めのルートでアズレージョで飾られた王の広間と回廊の一階部分と中庭。

見学終了後は正面の町をぶらぶら歩いたり、教会を眺めながらカフェ休憩。ナザレ行のバスが来る時間に合わせてバスターミナルへ戻った。

その後はナザレでのんびり過ごした。崖下のプライア地区をぶらぶらしたけど、景色が最高なので普通にアパートの部屋でも楽しめるわ。本日の日の入りは雲と共に。これはこれで昨日と違って夕焼けがいい感じ。

ナザレ泊

 

6日目:リズボン寄って帰国

リズボン発の飛行機は18:30なので十分時間がある。ただナザレのアパートは10:00チェックアウトだったので、9:30発のrede社バスでリズボン・セッテリオスバスターミナルへ移動(12€)。リズボンには昼前には到着したが特に予定なし。前回の旅行で見どころはほぼ見て周ってる。ベレンの塔とジェロニモス修道院を再訪しようかとも思ったけど、初日に購入したカードはメトロのみ有効であと2回分しかないのでわざわざ行かなかった。

今回のリズボンで唯一の目的といえば前回感動したsantiniのアイスをまた食べること。まずはセッテリオスバスターミナルから歩いて一番近い店舗にいくことに。といっても30分近くかかった。でもアイスのためなら平気。中サイズのカップにピスタッチオとキャラメル(5.40€)。やっぱこれまで食べたアイスで一番。ピスタッチオの豆の風味やキャラメルの苦みが最高。

その後はメトロで海側のコルメシオ広場へ。フェリーで向こう側行ってみようかも考えたけど帰国日なので近場をぶらぶらすることに。前回行ってない気がしたのでサントアントニオ教会まで坂を上っていったけど、着いてみたら前回来た記憶が戻ってきた。その先のサン・ジョルジェ城まで行くか迷ったけど坂道が面倒で結局スキップ。適当に広場や教会付近、バイシャ区をぶらぶら。そして空港に向かう前に再びSantiniへ(今度はレモンとマンゴーとキャラメル、5.40€)。今日はアイスしか食べてない。

いつの間にか時間は過ぎてて慌ててメトロで空港に向かってギリで到着。ゲートに着いたら搭乗始まってたので待ち時間なしで飛行機に乗り込めた。その後帰国。

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今回はトマールのキリスト修道院に行けなかったのが心残り。バターリャの宿を事前に決めてなければ、ストライキと分かった時点でコインブラ3泊に変更して、翌日トマールとバターリャに立ち寄ってからナザレ2泊できたのに(そしてナザレ滞在中にアルコバサ訪問)。そうすればコインブラでも大学やジョアニア図書館などもっと観光時間とれた。次行くとしたらポルトガル南部になるだろうけど、トマールはリベンジしたい。

ポルトガルは物価が安く、人が親切で治安良し。見どころも多くて観光穴場だと思う。まだまだ観光国としてはマイナーだけど前回旅行よりも観光地化してきてるような気がする。お勧めです。

 

 

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